怒りを我慢して押し殺すのは逆効果
理事長の辻 耀子(つじようこ)です。
こんにちは♪ いかがお過ごしでしょうか。
今日は『怒り』についての、私の解釈を書いてみたいと思います。
あなたは今、誰かに対して腹が立っていますか?
世間を騒がせるさまざまなニュース、職場の人、ご家族…。
(あっ、誰かの顔を思い浮かべられましたか?)
お恥ずかしながら告白すると、私は昔、起きてる間の大半、腹を立てていました。
そして、そんな自分が大嫌いでした。
ですので、何とかその『怒り』をねじ伏せようと努力していました。
喉元まで怒りがせりあがってきたなら、グーッとお腹のほうへと押し込めて こらえるのです。
この感覚、きっとあなたもよくご存知でしょう。
(我慢…ですよネ。)
ちなみに、こんな風に我慢をし続けていると、やがて重い病気になったり、身体を痛め、悪くします。
我慢は『自虐行為』と言えます。
顔で笑って心で泣いたり怒ったり…。
怒りをこらえすぎたせいで、うつ病になるかたもおられます。
(自分の心に嘘をつき、我慢し、長年 頑張りすぎた人なんですよね…。でもそうするしかなかった、歯を食いしばるしかない状況だったのだとお察しします…。あまりにも我慢しすぎて、無感覚になったまま、燃え尽き症候群に陥るかたもいます…。)
ではなぜ、私たちは怒りを押し殺し、我慢をするのか…?
自分の心の中から、怒りそのものを「なかった事」にしてしまいたいからではないでしょうか?
怒っている自分が嫌で、耐えられなくて自己嫌悪してしまう…。
心の中に黒いモヤモヤが生まれてしまった気がして、慌ててその黒い闇を消し去り、真っ白にしようとしてしまう…。
心の中を、白色だけにしておきたいのです。
だから我慢してこらえるのではないでしょうか。
私は、そうでした。
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「この自分の本性を誰にも知られてはならない…!知られる前に消さなければ…!」
こんな事を、毎日真剣に思っていました。
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(クソまじめだったので、「怒り」を誰かに悟られる事を恐れていたのですよ。)
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けれども残念ながら、我慢して押し殺そうとも、怒りはなかなか消えてなくなっては
くれないものなんですよネ。
それどころか、我慢ばかりを重ねていると、やがて心の中に『怒りの種火』が生まれました。
コンロの種火のような炎です。
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そう、心に種火が常に付いている状態になったのです。
こうなると、苦しいです。
日常の、ほんのささいな出来事で、種火はすぐに大きく燃え上がります。
たちまち「ボウッ!」と…!
瞬間湯沸かし器みたいになっちゃうのですネ。
道を歩いていて、タバコをポイ捨てする人を見かけただけでも「ボウッ!」
電車を降りようとした時、降りる人を待たずに、押しのけて乗り込んでくる誰かがいると「ボウッ!」
タレントのバカ笑いに「ボウッ!」
ニュースを観れば、情けないニュースの連続に「ボウッ!」
え?「辻さん、よく今の私の心が分かりますね」って?
そういうかたもいますか?
いや~分かります、分かります!
…だって何を隠そう、これ、昔の私の話でもありますから…!(^_^;)。うはは~!)
ともあれ、『怒り』の対処法として、『我慢して押し殺す』という方法を使うと、結果的に逆効果になります。
四六時中、怒っている人になっちゃうのです。
真顔も、ムスッとしたカオになっちゃいます。
これでは本末転倒です。
まずは、認めて下さいナ。
そのやりかた、その我慢、それ全く効果がないって事を!!!
「では、一体どうすれば?」
はい、今からお伝えします♪
あなたの怒りの正体は「愛」です
私が七転八倒の末に見つけたのは、こんな事でした。
ある時、自分の怒りをじーーーっと観察したのです。
それはもう、胸くそ悪いひとときでしたが、(自分がいかに低俗で嫌な人間なのかを思い知るような気がして、本当に怖かったですが、)観察し続けました。
そして、ある事を発見しました。
私はどうやら、悲しいのです。
悲しくて悲しくて、やりきれなかったのです。
私は、身近な誰かに腹を立てている時、いつもこう考えていました。
「あなたは何でそんな事をするの!何で人を傷つけるの!」
相手が分かってくれなくて、心が通じなくて、寂しくて。
また、私は、ムカつくその人の事を、何とか変えたいようでした。
“だって、本当のあなたはそうじゃないでしょう? 本当のあなたは、やれば出来る人だよ。”
こんな風に考えてしまうからこそ、相手の行動に幻滅して、心傷つき、嫌になるのです。
で、怒りが込み上げてしまっていたのです。
…つまりどうやら私は、相手に対して「あなたは変われるのに」と、そう信じているようでした。
ここまでの話をまとめると、こんな感じです。
例えば私は、Aさんの最大能力を80点だと見積もっているのです。
なのにAさんは、20点や30点ぶんしか頑張りません。
例えばAさんの優しさの度合いが80点だとして。
なのに、「どうせ自分は10点だよ」と、10点分ぐらいしか誰かに優しくしないのです。
(ひどい場合は、マイナスの行動をする人も居ます。)
こんな時に、私はどうやら激しく怒っているようなのです。
たとえ道ですれ違っただけの、マナーの悪い人に対しても。
ニュースで事件が発覚してふてくされながら記者会見を開き、謝罪をしている大物政治家や官僚、どこかの会社の社長にも。
もしも私が「うん、あなたはその程度の人だよね」と見積もっていたなら、ただ呆れるだけで、怒りは沸きあがらなかったはずなのです。
だって相手の行動は、ある意味予測どおりじゃないですか。
…分かります? この感じ。
もしもあなたが身近な誰か(ご家族、ご友人、会社の同僚など)に対して腹が立ったならば、その時にはよ~くご自分の心の中を覗いてみて下さいナ。
「もう!何でそんな事するの!」って言って怒っている時、あなたは相手の価値をとても高く見積もっています。
「何でもっと優しくできないの!」って怒っている時、あなたは相手が本当は優しい人なのだと信じています。
(優しさを出せて当然の人であると、相手を高く見積もっているのです。)
つまり…。
あなたの『怒り』の正体って、本当は、『相手の真の価値が見えるから』じゃないですか?
たとえばあの汚職政治家のこと…。
「やっぱりバカだと思ってたけど、バカだね(笑)。」と思える人は、多分あまり腹を立てないのです。
(想定範囲内だったからこそ、 怒り嘆く気持ちは湧きあがってこないのです。)
つまり、相手の事を最初からそう見ていた事になりませんか?
同じ汚職政治家をテレビで見ても、
「何でそんな態度なの…!何でもっとしっかりやらないの!みんなのために!!」
と怒りが込み上げてしまう人は、実は、その汚職政治家が本当は優しさを与えられる人物で
ある事を心のどこかで信じて(信頼して、知って)いるのです。
だからこそ、
「何で、その人を幸せに出来る能力、ちゃんと使わないんだよ!」
という種類の怒りが込みあげてしまうのです。
相手が手抜きをしているように見えているのです。
だから私は、怒りを持つあなたこそ、素晴らしいと思う。
あなたの怒りの正体は、『愛』だからです。
相手の真実の優しさや愛が見えるからこそ、それをまだ上手く発動できていない人・活用していない人を見ると、つらくなるのです。
怒りをちゃんと感じなければ、自分を傷つけてしまう
さて。
「でも本当のところ、相手は優しくて愛に溢れてる人なのですか?それとも、それは妄想?勘違いという可能性もありませんか?」
こんな疑問が湧いた人もいるかもしれませんね。
はい、勘違いの可能性もあるでしょう。
単なる思い込みだった…、本当は全然優しさなど持っていない人だった…、期待して怒ったほうがバカだった…、という事も考えられるでしょう。
でも、それでも。
実は、心理学的に見ると、人は「自分の内側にあるものしか、相手の中に観る事が出来ない」生き物なのです。
つまり、「あの人は本当は優しいのに、愛があるのに、なぜそれを出し惜しみするの?! なぜあんなひねくれた態度を取るの?! なぜ誠実に対応しないの?!」という怒りが込み上げる人は、
優しさ
愛
誠実さ
を持っている人なのです。
(これを持たない人は、相手の中に、何も見つける事はないのです。)
ここに気付けたら、あなたは『誰かに対して怒ってしまう自分』を許せちゃうはずです。
ともあれ、私達が腹を立てる時。その時、怒りの下にあるのは、悲しくて、つらくて、やりきれなくて…。
でも、誰かを変える力もない。
そんな情けなさかも知れません。
そんな、無力でちっぽけな自分を感じそうになると、私たちは慌てて心にフタをします。
そして、悲しんだり、寂しさ・情けなさ・無力さを感じる代わりに怒るのです。
「けしからん!」「何やってるの!」と…。
あるいは、怒りを抑えて「人を変えるには、まず自分から」などと言い聞かせる人も居ます。
(※ この言葉にも要注意です。)
まれに、ご自分の心にある怒りをちゃんと感じずに、ごまかすために この言葉を使っている人を見かけますが、それは『我慢』であり、『自己欺瞞』に過ぎません。
考え方や心がけは素晴らしいのですが、やり続けると、ますますあなたは自己嫌悪や無力さに陥ります。
そしてそれはやがて、『自虐行為』(我慢、自己嫌悪、自己卑下、劣等感)に繋がるのです。
『我慢』は、あなたの身体や心から自由を奪っていきます。
やる気を奪っていきます。
イキイキさが湧かなくなります…。
(もちろん、正しい意味合いで気持ちよく「人を変えるには、まず自分から♪」という言葉を活用されておられるかたもいますね! その場合は、そのままでバッチリですヨ!)
というわけで…。
もしも怒りを感じた時に、相手に愛を感じているのだという事に気づいたならば、勇気を持ってその事を認められると、ホッと肩から力が抜けます。
あなたはそれほどまでに、思いやりに溢れた、情の深い人なのです。
ぜひ、ご自分の下腹に手を当てて、まず自分自身を充電してみて下さい。
こんなにも相手のために、相手がよくなるために、何かしてあげたい自分を許してあげてください。
愛に溢れるあまり、腹を立ててしまうご自分の事、蹴飛ばすどころか褒めてさしあげていいほどですよ…!
人は誰かを変えることは出来ません。
かなしい事ですが、これは宇宙法則のひとつですネ…。
ですので、相手が変わろうとしているタイミングでなければ、何をどうしようとも、レイキを使おうとも、すごいミラクルは起きてはくれないでしょう。
だからそんな時こそ、腹の立つそのかたに向けて、そっと遠隔レイキを送ってあげてください。
そんなあなたを、私は素敵だと思います。
尊敬を感じます。
今回も最後まで読んで下さり、嬉しいです。
あなたとのご縁に、心からの感謝を込めて…。
今回のまとめ
「怒りを持つあなたこそ素晴らしい」
by 辻 耀子