やりたいことが見つかったのにワクワクしない理由
理事長の辻 耀子(つじようこ)です。
こんにちは!(^^♪
いかがお過ごしですか?
前回は「やりたい事が見つからない人」のハマっている落とし穴について解説しました。
それは「自分で作ったマイルールという枠の中で生きようとしているからなのだ」と。
しかも、自分で作ったマイルールによってがんじがらめになり、おりこうさんに…無難に、しかし退屈な人生を送っている自分の横で「ひゃっほ~!♪」と軽やかに弾けて生きてる人を見ると、どうなります…?
正直、「くぅぅぅ…悔しい…」というような、苦い感情が湧いてくる事もあるかも。
そしてその人の事を嫌いになり、自分がまるで被害者になったような気分さえ、湧いてくるかもしれません。
今日は、その次のテーマです。
さぁ、あなたは「欲しいもの」「やりたい事」「なりたい自分」を見つけました。
ところが、またも気分の悪さが襲うはずなのです。
決してワクワクなど、しません。
「え?辻さん…、どういう事ですか? やっとやりたい事が見つかったのに…!ワクワクのはずなのに…!」
そうでしょう??謎ですね…。
では、今日はその種明かしをしてみます。
この気分の悪さの正体。それはおおむね、2つです。
実は、“変わりたくない…!” というガンコさか、変わることへの恐怖です。
「は?? 変わりたかったのに、変わりたくないなんて…思う人いるんですか? しかもやっとやりたい事が見つかったのに、恐怖??」
はい。
このガンコさと恐怖が、あなたが「なりたい自分」に近づくのを妨(さまた)げるのです。
なぜか…?
それも当然なのですよ。
実は、「やりたい事がなかなか見つからない」というかたは、昔、何らかの痛手を負った経験があるはずなのです。
失敗したり、大勢の前で恥をかいたり、誰かに夢を語って笑われたり…。「ムリに決まってる!」と反対されたり。
だから、その時にあまりにも辛かったので、「欲しいもの」「やりたい事」「なりたい自分」を封印したはずなのです。
(多くの場合、その嫌な出来事も一緒に封印しているため、どんな出来事があったのかを
覚えていないケースが多いです。)
ともかく、そこに向かおうとすると、またあの嫌な想いを追体験するかも知れないわけです。
だから、あなたの深層心理(=無自覚の意識)は言います、
「それは危険!近づかないほうがいい!」
「そんな事、やらないほうがいい!」
「そんなもの、手に入れないほうがいいよ…!」
…そうなんです。
あなたの深層心理は、実に賢いのです。
常に、あなたの人生が安全であるように、怖いことにならないように、守っています。
あなたがもうこれ以上傷つかないようにと、自分自身の本心を、ほしい物を、決してあなたに気付かせないよう、隠します。
巧妙にごまかします。
自分の心を偽ります。
だからあなたは、「イラッと来る相手がいると、その人のどこかをバカにして、心の中で攻撃したくなる」のです。
(そして実際、心の中でそうします。)
ここでも2つの理由が出てきます。
1:「それが欲しいと認めるだけでも、屈辱的な感じ。負けたような気がする」
2:「それが欲しいと認め、そのために変わるぐらいなら今のままでいい!という、怒りに似た気持ちが出てくる」
いずれの場合も、あなたの心にはジレンマが生まれているはずです。
それは、『マイルール』のせいです。
そんな風にしているうちに、「ひゃっほう~!」と自由にのびのび生きていたり、あなたが欲しいものがあると、あなたよりも先に「これ欲しい!ちょうだい!」って取っちゃう人の事を、どんどん嫌いになります。
しかし…。
実は、嫌っているのは「あいつ」じゃなく、自分自身なんですよね…。
その人みたいに自由に自分らしく、のびのび振舞えない自分…。
「自由にのびのび振舞えないのも、やりたい事が出てきにくいのも、この平凡で退屈な人生も、いい人ぶってしまうのも、全部【マイルール】のせいだ!」
ここまで気づいたのに、それでも【マイルール】が解除されません…。
しっかりロックされていて、ハズれてくれないのです…。
だから、行動に移せません。
(もしも行動に移して、周囲から、あなたが苦々しく思っている「あいつ」と同類扱いされたなら…? こんな妄想も膨らむので、本当に行動に移せません…。)
心の中の「マイルール君」に感謝を伝えよう
さてさて。
では、次の話へ進みましょう。
「こういう風にあるべき」
「こういう風に生きるべき」…。
あなたが幼少期に作った
「うまく生きていくための『ルール』」は、あなた自身が人生をうまく渡っていくために必要不可欠なものでした。
とても大切なものだったんですよ。
それに、あなたは今までに何度も、そのルール(=常識)によって助けられました。
人からの信頼を得たり、好感を得て、うまくやってこれました。
そのルールは、決して悪ではないのです。
あなたを助けてくれるツールの一つです。
けれども、ルールには思わぬ弊害があるんです。
それは…。
あなたの作ったルールは、知らず知らずあなたの人生そのものを縛り付け、あなたを生きづらくしている、という事です。
(これが、「枠にハマる」「型にハマる」というやつです。)
この事を、今こそしみじみと味わい、納得し、「ああ~本当だ…」と受け容れる。
その時がやってきたのです。
もう一度、伝えます。
その【マイルール】は、今まであなたを守り、救ってきてくれました。
あなたの心を守る城壁だったのです。
「何から?」
傷つく事からです。
だから、まずは「ああ、嫌な目に遭わずに、やってこれた事も多かったのか…」という事に気付いて下さい。
もしも、あなたが会社の社長ならば、社員の【マイルール君】は、いつもいつも、シークレットサービスのごとく…プライベートなボディーガードのごとく…あなたを護ってきてくれた、優秀な警備員なのです。
けれども、今のあなたはそんな【マイルール君】の働きっぷりに、やや息苦しさを感じるようになりました。
これは【マイルール君】が仕事熱心すぎたのが原因じゃなく、いつのまにかあなたの人間としての器が拡がり、自己成長が進んだからなんですね。
あなたは以前のあなたよりも強い心を持ち、あなたは前よりもチャレンジしたくなった。
その気持ちが強くなったんです。
だから、挑戦したい気持ちが出てきた。城壁の外へ出たくなったのです。
多くの人は、ここまでの気づきを得た時に、【マイルール君】の存在を嫌います。
そして、「マイルール君、心から出て行け!!」と、自分の中から排除し、追いやろうとしちゃうのです。
(自己嫌悪、反省モードです。)
しかし、私は今日、逆の提案をしたいんです。
どうぞ、マイルール君の事を、抱きしめてあげて下さい。
あなたのために、よかれと思って、必死で黙々と任務を遂行し続けてきた、マイルール君を。
どうぞ、感謝を伝えてあげて下さい。
「ありがとう、今までよく頑張ってくれたね」と。
そして、どうかマイルール君を心から追い出そうとしないで。
あなたの会社から追い出そうとしないで。
「必要な時には、いつでも呼ぶよ!」と伝えてあげて下さい。
そして、その上で、いよいよ心の城壁から出ましょう。
マイルール君が横にいないんです。警備してくれていないんです。
ちょっと、心もとない心境になるかと思います。
不安が襲ったり、自信の無さが襲うかも知れません。
「失敗したらどうしよう、今度こそ、耐えきれないほど傷つくんじゃないだろうか…」と怖くなるかもしれません。
けれども、その場合は、次のひと手間を取って下さい。
それは、「失敗した時のセーフティーネットを、あらかじめ持っておく」という事です。
具体的には「もしも失敗したら、泣きついて愚痴を言える人を、誰か頭の中で選んでおこう」という事です。
それは大抵の場合、親友になるでしょう。
親友以外でも、知人の人でもいいのです。
誰か、通話で話を聞いてくれる人です。
出来れば、3人。3人思い浮かんだら、理想的です…!(それ以上いる人は無敵です!)
でも、1人だけでも大丈夫です。
それが、家族やペットでもOKです♪
そうやって、「もしも傷ついた時のため」の保険を準備しておくのです(笑)。
心の保険です。
その上で、いよいよ城壁から外へ出てみて下さい…!
「欲しいもの」「やりたい事」「なりたい自分」を見つけたあなたが、人生の次の章を生きるのです。
ドラマで言えば、シーズン2の始まりです!
「辻さん、自分はもうシーズン3ですよ」
「よく考えてみればシーズン4です!」
こんなかたもいるでしょう(笑)。
人生は、まだやった事のない事への挑戦によって、きらめきを増し始めます…!
退屈と真逆の境地です。
ドキドキ感とワクワク感は、実は心理学的には『同じ気持ち』です。
(それを、場面、場面によって「ドキドキする~!」と言ってみたり「ワクワクする~!」と叫んだりしているだけの違いです。まったく同種類の感情なのです。)
…ここまで読んで下さって、どうでしたか?
もしもあなたが次の一歩を踏み出そうとした時に、あの苦々しい人が、違って見えてくるかもしれません。
そしてあなたが一歩を踏み出し、二歩、三歩…と進みだして違う心境を味わいだした頃には、あの苦々しい人がエンジェルに見えて来るかも知れません。
マイルール君の事も、愛しく思うかも知れませんね。
実はあなたの中にある、『心のブレーキ』と呼ばれるマイナス感情でさえ、あなたを守るためにいてくれたり、あなたを実際に危険から助けてくれたりしてきたのです。
(そのブレーキがなかったら、とんでもなく危ない事になっていた可能性があるのです…!)
そう考えると、あなたには、予想外に多くの味方がついててくれているんですね。
あなたの全細胞も、あなたの臓器も、骨も、筋肉も血液も…。全員「あなたがどうぞ、幸せに心地よく生きられますように」という願いを持って、全力で応援してくれてる存在なんですよね。
そして彼らの正体は…???
それは、「昨日や今日あなたが食べたり飲んだりした、他の生物のいのち」なのです。
ではでは…!
今日はここまでです。
最後まで読んで下さり、嬉しいです♪
そして、私への応援も有難いです♪
辻 耀子(つじようこ)より
今回のことば
イラッとさせる人も、マイナス感情も、実はエンジェル的存在だと思えた時に、人生そのものが根底から変わってみえるのです…!
これを意識の次元上昇といいますね。
どうぞ楽しんでいかれますように…!
by 辻 耀子(つじようこ)