こんにちは、辻耀子です。(^o^)
いかがお過ごしですか?
第7回めは、『五行(ごぎょう)』のお話です。
前回までの復習
臼井式レイキの創始者である臼井氏は大正時代、こう考えました。
「宇宙が我々を苦しめたり病気にしたいと思っているはずがない。…という事は、我々が苦しんだり病気になる時というのは、自らが宇宙の流れに逆らっている時ではないのか?」
…この意味は、東洋思想や東洋医学についてちょこっと知ると、分かります。
(で、私は今この『東洋医学』のシリーズを書いているわけです!)
さて。
我々の体の陰陽バランスが、シーソーが止まった時のようにどちらかに傾き、停滞気味になると、やがて毎日の生活がしんどくなるのだとお伝えしてきました。
(そして主に、下のような症状が現われます。)
・不眠
・ダイエットしても痩せない
・太りたくても太れない
・便秘、下痢、むくみ
・体臭、胃もたれ
・生理不順
・頭痛、偏頭痛、腰痛
・高血圧、低血圧、血が濁る、肩が凝る
・朝から身体が重だるい(やる気が出ない)
・集中力や根気が続かない
・肌荒れ、毛が抜けやすくなる
・アレルギーの初期症状が出る
・理由もないのに気分がイライラ、クヨクヨ…落ち着かない
・頭の中が常に忙しく、ゆったり出来ない
・視野が狭くなり、考え方に柔軟性がなくなる
これが慢性化すると、やがて病気という形に発展してしまいます。
だからこそ『宇宙の流れに乗る』事が大切であり、我々のボディの中に、まず『緊張』と『緩和』の陰陽バランスをまず取り戻す。ここが健康のカギなのです。
「陰陽五行」をわかりやすく解説
さぁっ。
今回は、東洋医学の基本・ステップ3。
『五行』について書きますネ。
………『陰陽五行』(いんよう・ごぎょう)。
東洋医学に縁がないかたでも、きっとどこかでこの言葉を耳にした事があるのでは?
「…ええ、辻さん、聞いたことありますよ。でも、意味はよく分かりません」
そうですよねぇ。多くの人がそうでしょう。
(意味まで知ってたら、けっこうオタク!私並みにっ!(笑)。)
ところで、『陰陽バランス』が心身の健康と密接に関わっており、非常に大切なのだ、という事は、先ほどもお伝えしましたネ。
で、その『陰陽バランス』を取るために登場するのが、『五行』という考え方(知恵)なのです。
我々の身体は、様々な要因により、時折陰陽バランスを大きく崩す事があります。
そのバランスの乱れを整えるために、昔の医師達は考えました。
「では、どのような食事に気をつけるべきか?」「どのような生活習慣に切り替えるべきか?」と。
そして活用された知恵が、『五行』の理論でした。
『五行』とは、陰陽と森羅万象(世界)の関係を、もっと詳しく表現したものです。
それが、木・火・土・金・水(もっかどごんすい)。
この『5つの要素』から成り立っています。
『五行』には、ちょうど太陽、地球、月を除く、太陽系の主な惑星の名前が当てられていますよね。
昔の東洋の賢人達は、『まさに世界の全ての現象は、まるで夜空の星の関係のように、引力で互いに引き合ったり、反発しあう事でバランスを保つ関係である』と考えたわけです。
…とすると…。
“森羅万象(世界)のありとあらゆる物と物の関連姓は、全て『五行』の関係で成り立つ”と言える事になります。
東洋医学では、特に『五行』を、体内環境…つまり飲食や消化吸収(=体内の流れ)にまつわる知恵として捉え、活用しています。
もっと大雑把に言えば、『五行』とは、『五臓六腑』の流れにまつわる知恵なのです。
(※専門家のかたへ。ここでは、ごく浅い知識と概要をおおまかにお伝えしています。 東洋医学や漢方、日本伝統医療にも各種流派が多数存在し、個々によって理論が違う点も若干ありますが、それらは無視して、専門外のかたにも分かるように伝える事を最優先しております。異議を感じる点もあるかと思いますが、ご理解をよろしくお願いします。)
我々はそれぞれ、体質に個性や特徴を持っていますよね。
例えば冷えやすい人、のぼせやすい人、血圧が高くなりやすい人、低くなりやすい人、アレルギー体質の人、アルコールに強い人、カフェインに弱い人など…。
つまり、それぞれの体質の個性・特徴に応じて、様々な陰陽バランスの乱れが生まれ、そこにパターンが生じたりします。
それらに応じ、乱れを整えるために『五行』が活用されるのです。
『五行』と対応している臓器(腑)を見てみましょう。以下の通りです。
木=肝臓(胆嚢)
火=心臓(小腸)
土=脾臓(胃)
金=肺臓(大腸)
水=腎臓(膀胱)
以前、東洋医学では『包括的に(=ホリスティックに)』治療をする、とお伝えしましたよね。
西洋医学では、例えば「心臓が悪いなら、心臓に着眼し、治療しよう」という事になります。
一方、東洋医学では、こんな風になります。
例えば
「心臓が悪いなら、原因となっているのは肝臓かな。心臓は出来るだけ休ませつつ、肝臓の働きをさらに良くしてみよう。同時に、脾臓(ひぞう)の働きももっと良くすれば、心臓の負担は軽くなるなぁ。」
「…へっ?辻さん、東洋医学だと何でそうなるの?! 心臓が悪かったら、心臓の働きを良くするための漢方薬を飲むとか…そういうイメージですけど」
「なぜ、心臓が悪いのに、いきなり肝臓や脾臓が出てきたの?!」
「一体何をどう診断したらそうなるの?! さっぱり訳が分からない!」
…うんうん、そうでしょう。そう思うのも当然ですよねぇ。
では、種明かしをしますネ。
改めて上の『五行』と対応する臓器をチェックしてみて下さいナ。
木=肝臓(胆嚢)
火=心臓(小腸)
土=脾臓(胃)
金=肺臓(大腸)
水=腎臓(膀胱)
↑これを見ると…。
肝臓は『木』の位置ですね。次に心臓の『火』がありますね。その下に『土』。
ある臓器が悪い(弱っている)場合には、その前後に着眼するのです。
さっきの例で言うと、『火』の位置にある心臓が悪い場合には、その前後にある『肝臓』『脾臓』に着眼するわけです。
(ちなみに『水』の次は『木』に戻ります。グルッと一周する形で輪になっています。)
このように、東洋医学では常に「全体のバランスを取る」という手法を取ります。
そうすれば、「結果的に、治っていく」…つまり「本来の状態に戻る」と考えるわけです。
では、「バランスを取る」ために、何に着眼するのか?
それは、
気
血
水(リンパ)
の3つです。
よ~く見て下さい。
気・血・水。これらは全て、『流れ』に関連しているんですね。
つまり、東洋医学での健康のカギは『流れ』にある、という事です。
血液もリンパも、停滞すると、何かと良くないです。病気に繋がります。
そして気とは、エネルギーの事を表します。
エネルギーも、流れずに停滞するのは良くないんですね。
体内を快適に流れているほうがいいのです!
「…辻さん、エネルギーとかが出てくると、途端に意味が分からなくなります」
「五臓六腑とエネルギーとは、どう関係するのですか?」
おおっ。そうなんですよねぇ…!
ここでエネルギーという言葉を使うから、急に難しくなる(苦笑)。
でも、考えてみて下さいナ。
実は、飲食物もエネルギーの一つなんですよね。
(飲食物は、体内でエネルギーに変わるわけですよ。そして生命活動をします。)
だから、私達の活力源の一つなのです。
(いっその事、エネルギー=活力源、と捉えてもらってもいいぐらいです!)
「おおっ、エネルギーという言葉じゃなく、活力源とかパワーの源と言われれば、まだイメージしやすいです!」
…ですよね♪(^o^)
さらに、我々の身体を、電気製品のようなものだとイメージしてみて下さい!
充電が切れかけている時より、満タンのほうが動きがスムーズ!快適!!
そういうコトです。
では、改めて『飲食物』について考えてみてください。
これらももちろん、『流れ』と無関係ではないのです。
あなたが、昨日食べたもの。
そう、あなたの口から入った飲食物(=エネルギー)。
それは、食道・胃・腸…と体内をスムーズに通過し、肝臓では毒抜きをされ、グリコーゲンとして蓄えられ、腸で必要な栄養分が吸収され、腎臓ではろ過され、膀胱や肛門へ。
(そして最後に『う〇こ』となって、エネルギーは体外へと出ていくのです。)
そう考えると、やはり体内をスムーズに『流れ』るほどいいと思いませんか?
どこにも停滞せずにね。
…もしも停滞したら、様々な不具合が生まれます。
だから、本来の流れを取り戻すための知恵が『五行』なのです。
万人に当てはまる健康情報は存在しない
実はあなたは、『五行』の知恵を、日常のはしばしで耳にしていますヨ。
例えば、
「身体を温めて平熱を高めれば、病気予防になるらしい!」
「しょうがは病気予防にいいらしい」
「白米よりも、雑穀米や玄米を食べたほうがいいらしい」
「時々は、プチ断食をしたほうがいいらしい」
「一日3食は身体に悪いらしい」
…などなど。
TVコマーシャルや雑誌などで、このような言葉が毎日飛び交っていますね!
でも、実はこれらは、『全ての人に当てはまる共通の知恵』ではありません。
(※ここ、すごく重要!!)
ある人にはピッタリの知恵。
でも、別の人には逆効果の(身体を弱らせる)知恵であったりします。
(だって、私たちの身体の個性は、1人ひとりみんな違うから…。)
(アレルギーだって、合う食べ物だって、みんな違うから…。)
…なのに、それがまるで『全ての人に当てはまる、いい知恵』のようなイメージで、ごちゃまぜになりながら、健康食品のCMやダイエットの宣伝の中で都合よく引用されているのです。
「えええっ!! 辻さんっ、思いっきり信じてました…、上に書かれたような知恵を…(冷や汗)。」
うはは~、そうそうっ、そうですよねぇ。
当然だと思うんです、それで普通です。
だって、TVのコマーシャルなどでは、いかにもそれらしく伝えてますし、医師が「みんなに当てはまる」という前提で書いた本も、たくさん出回っていますもんネ。
でも、頭の隅に置いておいて下さい。
「あなたに当てはまる最高の方法は、他の人にも当てはまるとは限らない。」
高血圧の人と、低血圧の人の治療法が違うように、です。
太っている人と痩せている人。悩みの解消方法が当然違うように、です。
…これが、『五行』の知恵に繋がるのです。
今日も長くなりました、最後まで読んで下さり、ものすごく嬉しいです!(^o^)
次回は『超~カンタン!五行の知恵を日常に取り入れる』です!!
読んでもらえると、さらに嬉しいです~~vv
あなたの応援、心より感謝致します♪
では、今日もあなたやあなたの大切な人にとって、いい日でありますように。
今日のまとめ
「気、血、水、飲食物。体内の全ての流れをスムーズにしよう。執着心を積極的に手放し、心もどんどん洗い流していく。するとやがて、川の流れのごとく澱まない状態が生まれる。」
by; 辻 耀子