こんにちは、辻耀子です。
いかがお過ごしですか?
なぜ感情をうまくコントロールできないのか?
前回は、「『魂』(たましい)を感じる時とは?」「『魂』(たましい)を感じる方法」について書きました。
そして、魂を実感し、「それ」と対話するコツは、昔からよく言われるように やはり心を静めて、穏やかな状態になる事なのだ、ともお伝えしました。
そうすると、おそらくきっと、
「辻さん!だけど、心を静かに、穏やかにするのが難しいんです~(>_<)」
という反応をしたかたが、少なからずいたはず。
(何しろ私もそこで悪戦苦闘しましたからね、過去!)
ですので今回は、『感情のコントロールをしたくて、むしろうまくいかない努力をしている人の例と、うまくいくコツ』について書きますっ!
いや~『感情のコントロール』って、やりかたとコツを知らないと、ホントに難しいんですよね。
◆Q:「感情のコントロールをしたくて、呼吸法や瞑想を行なっているのに、なかなかうまく行かないという人は、なぜ、うまくいかないの?」
さぁ、もったいつけずに、ズバリ結論から。
A:「なぜなら、むしろうまくいかない努力をしているから。」
「はぁぁ~?!辻さんっ!何なんですか、この答え! 一休さんですか?!トンチ問答ですか?!」
…いや~そうですよね、そうツッコミたくなる気持ち、よく分かります(苦笑)。
今から説明しますっ。
呼吸法や瞑想中、感情を沈めたくて、うまくいかない努力をしている人が意外に多いかと思うのです。
それはどんな事かと言うと、「平静であれ、平常心であれ」「ポジティブに…」と、感情をなだめる努力をしてしまうのです。
これを行なうと、どんどんぬかるみにハマりますっ。
さらに、『感情に捉われてしまう』のです。
呼吸法や瞑想中、というと余計に難しく感じますから、日常生活の中の例でお話ししてみます。
日頃、どんな人でも、何かの出来事がきっかけで「ムカッ」とか「イラッ」とか、ネガティブな感情が沸く時はあるものです。
また、慢性的な苛立ち、ムカつき、嫉妬、落ち込み、などもあります。
(いつもあの人の事を考えると怒りがこみ上げる、あの時の事を考えると悔しさが蘇(よみがえ)る、うらやましさが抑えられない、焦りが止まらない、落ち込みからなかなか這い上がれない、気分が切り替えられない、など…。)
で…。
ここで大人と子供を比べてみて下さい。
大人のほうが、ネガティブな感情をじわ~~っと引きずっているケースが多い、という事に気付きませんか?
子供は、「さっき泣いたカラスがもう笑った」という言葉があるように、
「うわ~~~~~~~ん!!!」
と派手に泣き、(しかし長くても20分ほど咳き込みながら泣き続け、)泣き止みます。
泣き止んだかと思うと、別の何かに気をとられ、注目し、今度は笑い転げている事もあります。
喜怒哀楽の切り替えが速く、それは大人が舌を巻き、呆れるスピード感です。
一方、大人の場合…。
「あ~あ、朝からずっと気分がふさいで、何をしてても面白くない。あっ、もう夕方だ。うわ~寝て起きたらまた、明日がやってくる!明日になったらイヤでもまた職場であいつの顔を見なければならない。ああ憂鬱…。
というよりも、何で自分ばかりが こんな気分の悪さを抱えなきゃならないんだろう?もしかして今、あいつはケロッとしていて、誰かと楽しく過ごしてるんだろうか。反省もせず!そう考えると余計に悔しいし、不公平な気がしてくる。ああ、気分を切り替えたい。
そうだ、今すぐ気分を切り替えよう。何か楽しいことしよう。…でも、何をしても面白くない気がする。という以前に、何もする気がしない…。あああ…サイアク…」
という具合に、下手をすると朝から夕方まで、ネガティブな気分を引きずる事もあります。
怒りや心配が収まらず、ずっと同じことばかりが頭の中をグルグルと駆け巡り、眠れない日もあったりします。
感情は重いっきり感じれば発散されてゆく
ではなぜ、大人になると、子供のようにケロッと出来ないのでしょうか?
答えは…。そう、その通りです!
「だって大人は、場所や時をわきまえず、大声で泣いたりわめいたり出来ないから。」
感情をその場でぶちまける、という事が出来ないからなんです。
これは心理分析の専門的なジャンルのお話ですが、人間は一般的に、
「感情をおもいっきり感じる事をすれば、その感情は、約20分ほどで発散される」
と言われています。
逆に、「感情を思う存分のびのびと発散させる事なく、じっと抱え込んでいると、発散されるまでの時間は長引く」のです。
(これ、あなたも経験上、納得でしょう?)
だからこそ、大人は、様々な工夫をします。
心理療法の世界にも、様々な発散方法が存在します。
そのうちの一つが、呼吸法や瞑想でしょう。
「イライラや落ち込み、暗い気分をスキッとされられればどんなにいいか…。」
私達はそう考え、座禅を組んでみたり、目を閉じて雑念を追い払おうとします。
呼吸法にトライします。
ところが、否が応でも色々な考え事が、頭の中に沸いて来ます。
「ああ、後であれをしなくちゃ、これも忘れないようにやっておかなくちゃ、それにしてもあの人はなぜ、あの時あんな言い方をしたんだろう?何もあんな言い方をしなくても…。ていうか普通はあんな事言わないよね?非常識じゃない?
明日また顔を合わせるけど、どんな対応をしよう。ああ、憂鬱…。
あっ、また考え事してた!そうじゃなくて心を静かに…。もっと静かに…。呼吸に意識を向けて、丹田に意識を置いて…頭をからっぽに…。」
「頭をからっぽに…。頭をからっぽに…。でも頭をからっぽにするって、どうやるんだろう?からっぽになんかならないよ。いつだって何か考えてしまう。どうすればからっぽになるんだろう?
あっ、また考えてしまってた!
そうじゃなくて心を静めよう…、静かに、静かに…。ああでも、またあいつの顔が思い浮かんでしまう。気分が悪い。
あ!そうだ、今日のうちに銀行にも行かないと。今思い出してよかった。銀行行ったらついでに薬局にも寄ろう。それからコンビニで荷物も出して…。」
↑とまぁ、考え事が沸いてきて、次にそれにまつわる感情(=気分)がやってきて、また連鎖的に次の考え事が沸いてきて、それにまつわる感情がやってくる…(笑)。
これが実は、すでに、『ワナにはまっている状態』なのです。
そう!
これこそが、無意識のうちに『感情(=気分)をなだめようとしている』状態です。
「うわぁ、辻さんっ!まさにこれ!…これは私の事ですよ~(焦)。」
おお、そうでしたか。
(でもご心配なく!世の中の大人の95%は、これをやっているのです。)
ここまでを一度まとめますね
ここまでの話、もう一度 伝えてみますね。
我々は大人になると、感情が沸いてきた時、(=特に、感じたくない嫌な気分になった時、)自動的に、『それを止めよう』としてしまいます。
しかも、それがクセになっています。
あまりにもクセづいて、板についてしまっているため、『自分が瞬間的に(反射的に)それをやってしまっているのだ』という事にも気付けないものなのです。
(でも気付けなくて普通なのですヨ。こんな事を知っているのは、よほどの悟りオタクか、心理学オタクだけです。…ハッ、つまり私かぁ(苦笑)。)
また、『感情を積極的に感じよう、感じよう』と努力するかたもいます。
(私も昔、「子供は『うわぁぁぁぁぁん!!!!!』と泣き喚き、その20分後にはケロリとしている」という事を発見した時、以下のように思ったものでした。
「なるほど!じゃあ、何か嫌な気分に襲われた時には、思いっきりその気分にひたったらいいんだな、」と。)
でも、これもまた、うまくいかない努力の一つなんです。
なぜなら、『感情に浸ると、より一層、感情は増幅する』からです。
この事も、あなたももちろん、日常生活の中で経験済みでしょう。
例えば、嫌いな人の事を友人に愚痴っていると、どんどんムカつきが強まった経験、ありませんか?
(聞いてもらってスキッとするはずが、「こんなにもイヤだ!」と強く認識してしまい、もっとイヤになる…というような。)
他には、映画やドラマを観る時、集中して観るほど(ひたりきって、感情移入して観ている時ほど)あなたの感情(気持ち、気分)も揺れ幅が大きくなるはずです。
逆に、何かの作業をしながら片手間にドラマや映画を観ている時には、あまり感情移入出来ないはずです。
さぁ、ここまでをまとめると…。
◆感情をなだめよう、なだめようとすると、その感情は収まらず、長引く。
◆感情にひたると、感情は増幅する。
◆子供の頃のように、感情を誰にはばかる事もなく、思いっきり表現したり、外へ発散できたなら、その感情は約20分で収まり、スッキリと発散される。
(けれども大人の場合、この方法が取れる可能性は低い。)
感情に振り回されなくなる具体的な方法
「じゃあ、どうすればいいのでしょうか?」
…八方ふさがりな感じがしてきたかも…ですね(苦笑)。
大丈夫、大丈夫!もちろん解決策はあります。
方法は、シンプルです。
呼吸法や瞑想の最中、さまざまな考えが浮かんできたら、それをやっきになって止めようとしないで下さい。そのままにしておきます。
すると、考え事に伴い、何らかの感情が出てくる事があります。
その時には、その感情を、まず『自分自身』から切り離し、少し離れたところから眺めてみて欲しいのです。
「ええ~!そんなの不可能です!」と言うかたも、2、3度練習してみてくださいナ。
そうすれば、「いけるかも?」と思うはずです。大丈夫です♪
(特に、前回のブログを読んで下さり、「ああ~魂がいる感覚、何となく分かった~!」というかたは、この感覚を掴んで頂きやすいかと思います。)
【ご参考】前回のブログ
感情を眺める、というのは、例えば、ジェットコースターに乗って、「ひぇ~~!」とわめいている子供を、地上から見上げているお母さんのような感じです。
「へぇ~、自分って今、こんなにもイラだってるんだ~」
「へぇ~、自分って今、こんなにも不安なんだ~、ふ~ん」
と、まるでジェットコースターを目で追うように、眺めて観察するのです。
(感情にひたっている感覚とは、全く違います!ひたっている時と言うのは、あなたがまさに、ジェットコースターに乗り込み、悲鳴を上げている状態です。)
(ちなみにこの時、あなた自身の魂や思考は、完全に『感情』とドッキングして、『自分=感情そのもの』のような錯覚の中にいます。)
(本当は、『魂(=意志)』『思考(=選択力・実行力)』『感情』はそれぞれ、バラバラです。)
上記の方法が行なえれば、理想的です。
やがて思考が静まり、脳がし~~んと静かになります。
やがて、独特の静かで深い至福感が身体の隅々を覆います。
身体の限界の感覚が非常に薄らぎ、自分自身がどこまでも四方八方に広がり、「ここにも在り、どこにでも在る」という安定した感覚になります。
この時、意識は集中してはおらず、拡散しています。
けれども、統一感があります。整っています。ざわつきや、バラつきはありません。
というわけで…。
「それが出来れば理想的だけど、自分には難しい…!(>_<)」というかたへ。
大丈夫、大丈夫!(^^♪ 他の方法もありますヨ。
『深く静かな、湖の底で座禅をしているようなゆったりとした至福感』までは行きませんが、イライラ、クヨクヨ、落ち込み状態や焦り、不安感から『ポジティブな気分』へと、気分転換は出来ます。
では、今から別の方法を ご提案しますネ。
どうしても、ネガティブな考え事が頭の中をグルグル駆け巡ってしまう時には、意識的に『考え事の内容』をコントロールする事が可能です。
(「そんな事出来ない!」と主張する人もいますが、私達は必ず、自分の考え事をコントロール出来ます!)
いい気分になりたいなら、いい気分になるような『事柄』へとスイッチしましょう。
大好きな人の事、大好きな場所の事、大好きな食べ物を「パクッ!」と大口を開けてほおばる瞬間をイメージしてみて下さい。
最近、誰かにお世話になった事を思い返して観て下さい。
最近、誰かから何か贈り物をもらった事を思い出して下さい。
(最初のうちだけ、両手を額と後頭部に当てるのも効果的!レイキの「念達法」に近い作用です。)
※「念達法」は中級アチューンメント講座で学びます
それでも、どうしても暗い気分から抜け出せない時には、もうね、特別にとっておきの方法を…!
(これは、私が苦しみの中でもがいていた時、試してみて 最も効果が高かった方法です。)
まずは、「今、この瞬間、自分よりもつらい気分で過ごしている人は誰だろうか?」と思い出してみて欲しいのです。
友人知人、好きな芸能人、世界のどこかにいる人…、誰でもいいです。
今、つらい状況の中で、それでも歯を食いしばっている人や、落ち込んで泣いている人です。
もしも誰か思い浮かぶ人がいたなら、その人の幸せのために、心の底から祈ってあげて欲しいのです。
あなたが思いつく限りの励ましの言葉を、心の中で伝えて差し上げて下さいナ。
呼吸法や瞑想よりも、その相手に向けて励ましの手紙を書くほうが、効果が高いかも知れません。(書いた手紙は、出してもいいし、持っておいても、どちらでも!)
ちなみにブッダは、「考え事がやめられない、心が静かにならない」「座禅を組んでも、ネガティブな気分から抜け出せない」という弟子に向けて、『数息観』(すそくかん)という瞑想法をオススメしました。
(数を数えながら行なう呼吸法です。私は個人的には、『数息観』はわりと苦手なのですが…(苦笑)。興味があればネット検索してみて下さいナ。)
ともあれ、呼吸法や瞑想は、「あっ!これか! うまくできた!」と、ある日突然、細胞や脳が理解する瞬間が必ずやってきます♪
何度も練習しているうちに、徐々に上達する、という種類のものではなく、ある時、突然「あれっ!!」という嬉しい瞬間がやってくるように思います。
…ひらめきが訪れるように、コツが分かる瞬間がくるのです。
それまでは、「う~ん?どうすれば…」「うまくいかないな…」と首を傾げながら、「ちっとも上達しない」と思いつつ、それでもしつこくトライする事になるかも知れません。
(※逆に、レイキ療法やヒビキ感知は、「ある日突然、プロ級に!」という事が起こるのではなく、徐々に上達していき、使っていくほど鋭敏になります。)
今回は、以上です!(^o^)
今日のまとめ
「魂を意識出来るようになると、感情を眺めることがたやすくなります。」
by; 辻 耀子
最後まで読んで下さり、本当にありがとうございました♪
次回も読んでもらえると、嬉しいですよ~~vv
では今日も、あなたやあなたの大切な人にとって、いい日でありますように。
あなたの応援、心より感謝致します♪