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元気がないかたほど自分以外の誰かを癒してあげたい
こんにちは、辻耀子です。
今、あなたは元気ですか?
それともお疲れ気味ですか?
当協会にも、ちょっと元気のないかたが「レイキを学びたい」と訪れます。
「元気ハツラツ!」という雰囲気のかたは多くはないものです。
で、担当の講師が「なぜ、レイキを学ぼうと思うのですか?」とお尋ねすると、「おや?」という答えが返ってきます。
元気がなかったり、少しストレス抱えておられるようなかたほど、
「家族を元気にしてあげたい」
「ペットが病気なので癒してあげられるようになってみたい」
という返答が多いのです。
比較的元気なかたは、
「自己成長に興味があるんです♪」
とか、
「自分にも気を流したり出来るようになるのかな?と興味を持って。もしなれたら楽しいだろうなって思います」
というお答えが多くなります。
これ、ちょっと興味深くないですか?
元気不足の人ほど他人に、元気いっぱいの人ほど自分に興味を向けるのはなぜ?
あっ、今「逆だったらちょうどいいんだよなぁ」って思いました?
おお、ナイスアイディアです!!
私も同感です。
それにしてもこれ、なぜだと思います?
なぜ、元気不足の人ほど『自分よりも他人を元気にする事』に興味が向き、元気いっぱいの人ほど『自分がよりよくなる事』に興味を向けるんでしょうか?
…実は、心理のカラクリを知っていれば、これは当たり前の事なのです。
元気不足の人は、もちろん自分の事だって気にしています。
「しんどいなぁ、つらいなぁ。何とかしたい」と悩んでいます。
でもだからこそ、自分と同じように「ハァ…」とため息で落ち込んでいる人や、しんどい状況ながらも頑張っている人を見ると、(そのしんどさを元気な人以上にリアルに感じるため、)とても他人事とは思えないのです。
(その人たちを見ているだけで、胸が苦しくなるのです。)
(つらさが分かるからです。)
「うわ…つらいだろうな、苦しいだろうな、みてると胸が痛む」、
あるいは
「相手が笑顔で居てくれないと、こちらまで影響されて気分が暗くなる」
と思ってしまうものです。
だからこそ、「何とか相手をよくしてあげられないものか」「自分に出来る事は何かないだろうか?」と思います。
(そして、「レイキ体験&説明会」に来て下さったりします。)
一方、今元気な人には、『自分のステップアップ』に興味が向いている人が多いとお伝えしました。
これは別に、「元気な人は優しさが足りない、愛情が薄い」とか、「元気な人は自己中なんだ」とか、そんな事では全くないのです!!
つらくてしんどい人を見ても、ご自身が元気なので、比較的 状況を軽く受け止められるのです。
(『私にもしんどい時もあったけど、今こうして元気だし!だからあの人も大丈夫、大丈夫!(^o^)』という具合です。)
つまり私たちは、自分がストレスを抱えていたりちょっとしんどい時ほど、周囲のしんどい人の事が より気になるみたいです。
(「しんどそうで気の毒」という気持ちになるか、「こっちまで具合が悪くなりそうで嫌だなぁ」と思うかは、置いといて。
とにかく気になるのです。気にしないでおこうと思っても、視界に入るのです。)
だからこそ、
「自分に何か役立てる事はないだろうか?」
「相手を癒せないだろうか?」
「レイキを学んだら、それが出来るかも」
という発想に到ります。
もしもあなたがしんどい時にはどうして欲しいですか?
ところで、ちょっと質問ですよ。(^o^)
もしもあなたがしんどい時には、どうして欲しいですか?
「自分がしんどい時には、身近な人に放っておかれるのはつらい。それよりも誰かに気にかけてもらったり、優しくされたい。癒して欲しい。」
と思うタイプ?
だとしたらあなたは、あなたの大切な誰かがしんどい時、「気にかけてあげなきゃ」とか「私に癒す力があればいいよなぁ」と思うはずです。
あなたは、「自分がそうして欲しいと思うように、もちろん世の中の人たちも みんなそうされたいに違いない(=癒されたい、気遣われたいに違いない)」
と(半ば自動的・無意識的に)思っています。
これを心理学の世界では『投影の法則』と言ったりします。(←あっ!専門用語はまったく重要じゃないですので!覚える必要もありませんヨ。)
要するに私たちはみんな、誰かを見たときに、必ず“自分だったらこういう時にはこうして欲しい。
だからきっと同じように、相手もそうして欲しいに違いない”と思い込んで、生きているみたいです。
もちろんあなただって、私だって、誰だってそうなのです。
ホントですよ?
…え?違うと思います?
じゃ、ちょっと今から私と一緒に 実験(心理テスト)してみませんか♪
いきなり、ここでクイズです。
例えば、あなたが一人で道を歩いている時。
スカートかパンツ(ズボン)のファスナーが開いていたとします(笑)。
格好悪いし、恥ずかしいですよねぇ…。
でもあなたは、その事に気付いていません。
その時、そばに居た人が小声で教えてくれました。
「あの…、ファスナー開いてますよ」
さぁ、あなたはこの後、どう思いますか?(2択問題です!)
A:『うわっ!恥ずかしすぎる…!(///)もう!言わずにそっとしておいてくれればいいのに!やだなぁ!』
『友達になら指摘してもらいたいけれど、赤の他人から指摘されるなんて本当にサイアク!(>_<)』
B:『うわ〜助かった!知らないままだったらえらいこっちゃ。教えてくれて有難い』
はい。正解は…「どちらもアリ」です(笑)。
これは性格の差ですから♪
ただ、ここからが本題のテストなんです。
(このまま読み進めてください。)
例えば、あなたが一人で道を歩いている時。
近くを歩く人のスカートかパンツ(ズボン)のファスナーが開いていたとします。
でもその人は、その事に全く気付いていない様子です。
さぁ、あなたはこの後、どうしますか?(またも2択問題です!)
A:そっと近づいて、「ファスナー開いてますよ」と教えてあげる。または、むしろ「面白いネタに出くわした!」と笑えてしまう。
B:敢えて、みなかった事にする。あるいは、「自分以外の誰かほかの人も、あの人のファスナーが開いている事に気付いているんじゃ…」とハラハラする。
または、自分にはとても教えてあげる勇気がでないが、「誰か気付いてはやく教えてあげればいいのに…!」「あの人が早く親しい人と合流し、その人から教えてもらえますように」とやきもきしたり、気になる。
さぁ、敢えて選ぶとすれば、AとBどちらになりましたか?
投影の法則によって答えが選ばれています
最初に、自分のファスナーが開いている状況の質問で、
『うわっ!言わずにそっとしておいてくれればいいのに!やだなぁ!』
『赤の他人から指摘されるなんて本当にサイアク!(>_<)』
というほうを選んだならば、二番目の質問では、(知らない人のファスナーが開いている時、)Bの『敢えて見なかった事にしたり、やきもきする』を選んだはずです。
間違っても、Aの『そっと近づいて、「ファスナー開いてますよ」と教えてあげる、または、笑えてしまう』を選んではいないはずです。
何が言いたいのかというと、
『自分の恥ずかしい時には言わないで欲しい』⇒『きっと他の人もそうだろう』
『自分の恥ずかしい時には教えて欲しい』⇒『きっと他の人もそうだろう』
という風に、我々は考え、それが行動に影響しているってコトになるのです。
さぁ、ここまで読んでどう思われました?(^o^)
(※他人のファスナーが開いているのを見つけて思わず笑ってしまう人は、別に性格が悪いのではありませんヨ。
自分のファスナーが開いている時にも、さほど深刻に思わないのです。
このタイプの人にとって、ファスナーが開いている事は、大した事じゃないのです。
だから自分の時も他人の時も、笑い話で済んでしまうだけなのです。)
(※自分自身の気分によっても、この答えは変わったりするはずですヨ。
例えばあなたがちょうど今、自分に自信をなくし、へこんだり萎縮しながら過ごしている時期だとしましょう。
そんな時に誰かから、ファスナーが開いている事を指摘されたら ものすごくヘコむかも知れません。
けれども逆に、気分がおおらかで明るい時なら「教えてくれて助かった、有難い」と思うかも知れません。)
これが『投影の法則』です。
自分がこう思うようにあの人もきっとこう考えるだろうと思い込んでいる
『自分がして欲しいのと同じように、他人もそうして欲しいだろうと思い込む』
『自分が好きなもの・大切なものは、他の人も好きだろう・大切だろうと思い込む』
『自分が言われて傷つく言葉は、他の人も言われたらショックだと思い込む』。
(まさかその言葉を言われても平気な人が世の中に存在するなんて!そんなのありえるはずがない!という感じです。)
『自分の体型を気にしている人は、自分と同じような体型の人を見た時、“あの人も、気にして悩んでるに違いない!”と思い込んでしまう』
(たとえ、その人が、全く気にしている様子がなくても“心の中では気にしてるのに、平気そうに振舞っているんだろうな”という風に見えてしまう。)
『自分が好みのタイプだと思う人については、みんなも当然ステキだと思っているに違いない、と思う。』
(ステキだと思わない人なんて居るの?信じられない!という感覚。)
『自分が大好物の食べ物は、きっとみんなも好きなはず、と どこかで思い込んでいる。』
(誰かへのお土産を買う時、自分の大好物を選ぶ。それを持っていってあげると、何よりもよろこばれると信じている。)
…こんな事って、けっこうありませんか?
実際、私たちは面白いぐらい、『自分がこの場面ならこう思うように、あの人もきっとこう考えるだろう』と思い込んで生きているものなのです。
冒頭のレイキの話に戻します
さて、話をレイキに戻します。
「なぜそうなのか?」この心理メカニズムは今お伝えしたとおりですが、私は最初に こうも書かせて頂きました。
「逆だったらちょうどいいんだよなぁ。」
では実際、逆に置き換えてみますね。
うん。これだとバランスが取れていいと思いません?
なのに現実には、そうはならないんですよネ〜(^_^;)。
傍で見ていて、しんどそうに見える人ほど、「癒してあげたい人がいるので、レイキが使えるようになれれば…」と口にします。
私は思わずツッコミたくなるのです、「あなたこそ先に自分を充電しようよ!」
「人の事は後でいいよ〜、だってあなた、見るからに頑張りすぎてヘトヘトですもん!」と。
けれども、もしもそうお伝えしたところで、このタイプの人からはたいてい、「いえいえ、私は大丈夫ですから〜(^o^)」という返事が返ってきたりします。
(ガックリ。)
これまた、なぜなんでしょう?
これには、おっとビックリな理由があるんです!!!
(もしもあなた自身が「誰かにレイキしてあげたい」というタイプであれば、心して読んで下さいネ。)
なぜならば。
お疲れ気味だったり、ストレスや悩みのある人は、意外にも『自分自身は今、けっこう(自覚している以上に)しんどい』という事に気付いていないからなんですよ!!!
「ええ〜、ウソ〜、ちゃんと気付いてますよ〜。」
「ていうか、しんどいですよ、ぶっちゃけ。」
そうですよね…。
でもね、同時にあなたはこうも思っています。
「でもこれぐらい…。病気で入院している○×さん(父、母、家族、友人)に比べたら。」
「みんな多かれ少なかれストレス抱えながら、踏ん張って生きてるし。」
「これしきで音(ね)を上げるのって、甘ったれてるだけだと思うから。」
「生きてるだけでも、仕事してるだけでもストレスなんだし、それで普通。」
ひょっとしたら、あなたはご自分のストレス度合いを、見誤っているかも知れません。
ストレス指数100のうち、本当は80ぐらいまで来てるかも知れないのに、「いやいや、まだ40ぐらい。」って思っているかも。
(もちろん、誰もがなかなか自分自身の事は、正確に把握できづらいものなんですけどネ…(^_^;)。)
それからもう一つ、ぜひぜひ気付いておいて頂きたい、大切な事があるんです。
(ここに気付けてしまえばもう、人生がすっっっごくラクになるので…。)
(それは、次回に必ずお伝えしますネ!!)
今回の内容、まとめます。
『誰かを癒してあげたい』&『自分を癒したい(またはステップアップしたい)』。
この両方にトライした人だけが、
“自分が満たされてはじめて、誰かを満たしてあげられる” という気付きの境地にたどり着くのです。
だからこそ、ぜひ両方楽しんでみて欲しいのです。
自分を優先する事や、誰かに優しく癒してもらう事も。
そうすると、きっと、全く別の気付きがさらにいっぱい起こり、人生が2倍楽しくなってくると思うのですヨ♪
次回は、『自分の成長、ステップアップに興味があるんです!』というかたの盲点(心の落とし穴)についても書いてみます。
それから、もうすでにレイキを学んでいるかたで、『人を癒す事をしてあげたい』と思うのに『自分は力不足だ』『結局うまくレイキを流せてないんじゃないか』という気持ちを味わい、自信喪失しているかたへ。
このかたの盲点(深層心理の落とし穴)についても書いてみます。
(ここ、気付くだけで、ラクになるほうへ方向転換が出来ますから♪)
今回も長いのに、最後まで読んで下さり嬉しかったです。
あなたの応援、心より感謝致します♪ 大好きですよ!
「あなたを満たしてあげたいと思っている人も、いるのです。
気付いてあげて下さいナ。」
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by; 辻 耀子 (NPO日本レイキ協会)